🕊️ 前回のお話:第33話「オペラの寝床事情——ベッドを潰し、毛布にくるまる小さな習慣」
朝、キッチンでフードの袋を開けると、オペラはまだ寝起きの顔なのに、しっぽだけフル稼働で回しはじめる。
“ごはん”という言葉の魔力はすごい。
そして、そのたびに僕は思うのだ。
——ああ、この子のごはん、もっとちゃんと選ばなきゃな。
そんなことを考えるようになったのは、オペラの目元が少し赤くなりはじめた頃だった。
最初は「気のせいかな?」くらいの違和感。
でも、写真を撮るとどうしても目に入る。
その小さな赤みが、なんだか気になってしまった。
涙やけに気づいた朝
ネットで検索すると、“涙やけ対策フード”という魔界の入口が開く。
フードを変えただけで改善する子もいれば、何をやっても変わらない子もいる。
どのメーカーも「うちが一番」と言ってくるから、もう何が正解かわからない。
妻に相談すると、早速、検索開始。
「正解はなさそう…どんなに良いフードだったとしても体質に合わないケースもあるね」
……ですよね。
体質によって合う合わないがあるよね~、それにお値段も、結構なもんね。
フードを選ぶための小さな基準
それでも、できるだけ負担がないように、いくつかの候補を絞り込み、今のオペラに合いそうなフードを選んでみた。
油でコーティングされていないこと。
粒が小さすぎないこと。
消化に良さそうなこと。
保存状態が安定していること。
そしてなにより、オペラが“楽しそうに食べる”こと。
最終的にはそこが一番の基準になった。
食べてみてわかったこと
実際に食べてみると、オペラは想像以上に良い反応を見せてくれた。
目元の赤みがすぐに劇的に変わるわけではないけれど、涙の量が少し落ち着いたようにも見える。
たぶん、こういうのって急に結果が出るタイプのケアじゃないんだと思う。
毎日の積み重ね。
身体がゆっくりと変わっていくのを見守る時間。
そういう“育てる感じ”も悪くない。
一緒に暮らすということ
何より、オペラの体が発する小さなサインに、前よりも気づけるようになった気がする。
ああ、これが「一緒に暮らす」ということなんだなぁ、と。
ごはんはケアでもあり、コミュニケーションでもあり、ちいさな愛情表現のひとつでもある。
焦らず、慌てず、これからもオペラと相談しながら、その時の体に合ったフードを選んでいきたい。
来月あたりには手作りフードにもチャレンジしてみたいし、ちょい足しレシピも研究中だ。
……まぁ、僕より妻のほうが上手なんだけどね。
それでいい。
オペラが元気に食べてくれれば、それでいい。
今日もまた、ごはんの時間がちょっと楽しみになる朝だった。
あとがき
涙やけは、一朝一夕で改善するものではないけれど、 毎日の積み重ねが「未来のオペラの健康」を作っていくのだと思う。
ごはんの選び方ひとつで悩む日が来るなんて、
昔の僕は想像もしなかった。でも、悩むということは、
それだけオペラのことを大切に思っている証拠でもある。これからも一緒に、ゆっくりと進んでいこう。

