🕊️ 前回のお話:第54話「学校給食の記憶と、サバの竜田揚げ」
今年のクリスマスは、少し静かだった。
特別な予定があったわけでもなく、
「今日はクリスマスだね」と確認し合う程度の朝。
そんな一日は、オペラの通院から始まった。
オペラの通院から始まった一日
ちょっとしたケガだったけれど、
放っておくわけにもいかず、病院へ連れて行く。
年末だとか、クリスマスだとか、
そういう言葉はこの時間帯には意味を持たない。
目の前にいる存在を、
ちゃんとケアすることが最優先。
待合室で過ごす時間は、どこか落ち着かず、でも不思議と冷静だった。
抱っこされながら、ちょっと緊張気味のオペラです。
大事に至らないことを祈りつつ、しっかり診てもらってきました。
幸い大事には至らず、1週間の安静と経過観察で様子を見ることになりました。
ひとまず安心です。
「特別な日」より、目の前のこと
イベントごとは嫌いじゃない。
でも、優先順位は状況によって簡単に入れ替わる。
今日は「浮かれてはいけない日」だった。
というより、
自然とそうなった、という方が近い。
こういう日があると、
日常の重さを実感する。
12月2日に仕込んだシュトーレンを切る
通院を終えて帰宅し、
少し落ち着いたところでシュトーレンを切った。
12月2日に仕込んだものだ。
すぐに食べるためではなく、
「待つ前提」で作ったもの。
時間が、ちゃんと仕事をしてくれていた。
味が落ち着き、
甘さもスパイスも角が取れている。
過去の自分が、
今日のために用意してくれていた時間。
そんなふうにも感じた。
ケーキだけ買って、いつも通りの夜
夜はケーキだけ買ってきた。
それ以外は、ほとんどいつも通り。
無理に特別な料理を用意することもなく、
無理に雰囲気を作ることもない。
「今日はこれでいいよね」
そんな一言で成立する夜だった。
「何もなかった日」を、覚えておきたい
今年のクリスマスは、
派手な出来事も、
記念になる写真も、
特別なイベントもなかった。
でも、
だからこそ残った感情がある。
静かで、淡々としていて、
ちゃんと今の暮らしに根ざした一日。
こういう日を、
あとから思い出すこともあるのだと思う。
あとがき
特別じゃないクリスマスも、
今の自分たちにとっては大切な一日だった…妻には我慢させすぎてるなぁ
ごめんね…この気持ちを忘れないためにもこの連載に残しておく。

