🕊️ 前回のお話:第105話「意外と得意だった8の字の話」
の字は意外と得意だった。
だから、クランクもそこまで身構えていなかった。
狭い道をゆっくり進む。
それだけだと思っていた。
でも、クランクは“狭さ”よりも別の難しさがあった。
入口の罠
クランク入口の直前には、大きな橋脚がある。
視界が遮られる。
だから、
- 徐行
- 左方向の安全確認
が必須。
でも、左から車両が来ることは基本的にない。
だから、ついスッと入ってしまう。
確認を怠ると減点。
クランクは、通過テストではなく
確認テストだった。
地味に忙しい進入操作
進入までは左折合図。
左折しながらクランクへ入る。
そして、入った瞬間に右折合図へ切り替える。
左折 → 進入 → 右折へ
その間に、
- ハンドル操作
- 速度調整
- 半クラ
- 後ブレーキ
- ウィンカー切り替え
初期は余裕がなかった。
ウィンカーを忘れそうになる。
速度が落ちすぎる。
視線が近くなる。
慣れの問題だけど、
最初は本当に忙しかった。
出口の罠
クランク出口の右斜め前方には急制動のスタート地点。
急制動車両が優先。
出口で止められることもある。
2速のまま停止。
そして発進。
ギアを落とし忘れると――
エンスト。
転倒。
僕も2回転倒している。
通れる種目でも、
気を抜けば転ぶ。
慣れた頃が一番危ない
通過に慣れてきた頃。
スピードがわずかに速くなる。
後輪がパイロンに接触。
数回経験済み。
できるようになったと思った瞬間が、一番危ない。
学んだこと
クランクは、狭い道を曲がる練習ではなかった。
- 安全確認
- 進入速度と角度
- アクセル、クラッチ、後ブレーキワーク
- ウィンカー操作
- 周囲への配慮
通過よりも、気配り。
目配り。
安全運転。
クランクは、
“忙しさの中で冷静でいる練習”だった。
あとがき
クランクは概ね良好。
でも、転倒もした。
パイロンにも当てた。
それでも、嫌いな種目ではなかった。
通れたことよりも、
止まれたこと。
確認できたこと。
操作を整理できたこと。
クランクは、
運転の“総合力”を試す種目だった。

