🕊️ 前回のお話:第275話「59歳、昭和の夏休みをもう一度」
業務で使用しているiMacを、とうとう買い替えることにした。
正確には、今回選んだのはiMacではない。
Mac miniと、外付けディスプレイの組み合わせ。
長年使ってきた一体型の環境から、少しだけ形を変えることにした。
現行iMacは、24インチになっていた
最初は、現行のiMacでもいいかなと思った。
Mac本体とディスプレイが一体になっている。
机の上はすっきりするし、配線も少ない。
これまでiMacを使ってきた僕にとっては、いちばん自然な買い替え先でもある。
ただ、現行iMacの画面サイズは24インチ。
僕がこれまで使ってきたのは、27インチのiMacだった。
業務では、
Adobe Lightroom Classic。
Adobe Photoshop。
この二つを使って、画像のレタッチを行う。
24インチでも、作業ができないわけではない。
実際に使っている人は、たくさんいるはずだ。
でも、27インチから24インチへのサイズダウンとなると、後悔する未来が見えた。
そもそも27インチでも、写真を大きく表示しながら調整パネルを開き、複数のウインドウを並べると、狭さを感じる場面があった。
それなのに、さらに小さくする。
できるかどうかではなく、毎日の仕事でストレスなく使えるか。
そう考えると、24インチのiMacは候補から外れた。
年初のiMac故障が、背中を押した
もう一つの理由は、2026年の年初に経験したiMacの故障だった。
ある日、iMacが起動しなくなった。
そこから、インターネット復旧モードを試し、macOSの再インストールを試し、それでもうまくいかず、最終的には消去する覚悟まで決めた。
復旧方法を調べる。
試す。
失敗する。
また別の方法を調べる。
仕事で使う機材だから、のんびり構えてもいられない。
数日間、iMacにかなり振り回された。
最終的には、外付けSSDから起動することで復旧できた。
バックアップなどの備えが、最後に助けてくれた形だった。
ただ、復旧したからといって、何もなかったことにはできない。
一度大きく調子を崩した2019年製のiMacを、この先も業務の中心に置き続けていいのだろうか。
壊れてから次を考えるのでは、仕事では遅い。
あの一件が、買い替えを決める大きなきっかけになった。
31.5インチという選択
新しい環境では、思い切って31.5インチのディスプレイを選んだ。
27インチから、さらに少し大きくなる。
大きければ何でもいいわけではない。
机との距離や解像度、文字の見え方もある。
それでも、画像レタッチで使うことを考えると、作業領域には余裕が欲しかった。
選んだのは、
BenQ MA320UP。
Mac向けに開発された、31.5インチのディスプレイだ。
グレアとノングレア、両方のラインナップがある中で、僕はグレアを選んだ。
一般的には、長時間の作業なら映り込みの少ないノングレアが好まれることも多い。
それでもグレアにしたのは、これまでのiMacに近い環境を作りたかったからだ。
発色や画面の見え方について、自分自身が慣れているという理由もある。
ただ、それだけではない。
僕だけが使うパソコンではない
このパソコンは、僕だけが使うわけではない。
ほかのスタッフも使用する。
機材を一新する時、自分にとって最適な環境だけを考えればいいのであれば、選択はもう少し簡単だったかもしれない。
でも、使い慣れた画面の見え方まで大きく変わると、スタッフにも小さな戸惑いが生まれる。
そのたびに、どこからともなく、
「すみませーん」
と僕を呼ぶ声が聞こえてくる未来が、妙に鮮明に見えた(笑)。
環境を変えすぎれば、スタッフが困る。
困ったスタッフは、最終的に僕を呼ぶ。
つまり、回り回って僕が困る(笑)。
グレアパネルを選んだのは、スタッフへの配慮でもある。
そして同時に、自分を守るためでもある。
Studio Displayは、さすがに手が届かなかった
Mac用のディスプレイとして考えれば、AppleのStudio Displayも候補にはなる。
見た目も美しい。
Macとの相性も申し分ないだろう。
ただし、価格も申し分なく高い(笑)。
今回選んだ現行Mac miniの中古美品が、もう一台買えてしまうくらいの価格だった。
さすがに、今回の予算では難しい。
その点、BenQのMAシリーズは、今の僕にとって救世主のような存在だった。
Mac向けを意識した設計。
31.5インチという画面サイズ。
そして、iMacに近い見え方を選べるグレアモデル。
ちょうどキャンペーン中で、クーポンを利用すると20%OFFになった。
新品のディスプレイを予算内で調達できたのは大きい。
Mac miniは、中古のM4 Pro
Mac miniは、現行モデルの中古を選んだ。
状態は美品クラス。
新品ではないけれど、予算と性能のバランスを考えると、僕にはこれが現実的だった。
CPUは、M4 Pro。
画像レタッチに使用することを考えれば、ベーシックモデルでも作業はできると思う。
ただ、今回もできるだけ長く使いたい。
最低5年。
できれば7年。
その間に、AdobeのソフトもmacOSも、今よりさらに重くなる可能性がある。
最初から少し性能に余裕を持たせておいた方が、買い替え時期を後ろへ延ばせるかもしれない。
そんな期待も込めて、M4 Proを選んだ。
Mac miniも、ずいぶん高くなった
それにしても、パソコンの価格上昇は大きい。
Appleシリコンを搭載したMac miniのベーシックモデルを振り返ると、変化がよく分かる。
2020年11月に発売されたM1搭載モデルは、8GBメモリ・256GBストレージで、税込80,080円から。
Appleシリコン初期のモデルとして、性能と価格のバランスが大きな話題になった。
2023年1月発売のM2搭載モデルは、同じく8GB・256GBで税込84,800円から。
2024年11月発売のM4搭載モデルは、メモリが16GBへ増え、256GBモデルが税込94,800円からだった。
そして2026年5月の構成変更では、256GBモデルがなくなり、最小構成が16GB・512GBへ。
最低購入価格は、税込124,800円となった。
ストレージ容量が増えているので、単純な値上げとだけ見ることはできない。
それでも、
Mac miniを買うために必要な最低金額が、数年で大きく上がった
ことは間違いない。
容易に買い替えられない時代
Mac miniに限らず、パソコン全体が高くなっている。
AI需要の拡大による半導体やメモリ、ストレージ関連部品の価格上昇。
安価な最小構成モデルがなくなり、ベースとなる仕様そのものが上がっていること。
そして、日本では円安傾向が続いていること。
いくつもの要因が重なっているのだろう。
以前なら、
「少し古くなったから、そろそろ買い替えようか」
と考えられた。
今は、そう簡単ではない。
必要な性能。
価格。
今後何年使えるか。
故障した時のリスク。
それらを考えながら、買い替える時期そのものを慎重に判断する必要がある。
パソコンが、気軽に更新できる仕事道具ではなくなってきた。
そんなことを実感する。
今回も、コスパ最強を狙った
Mac miniは中古。
ディスプレイは新品だけれど、20%OFF。
性能には余裕を持たせつつ、必要以上に高価なものは選ばない。
自分のお金でも、会社の経費でも、結局同じような買い方をしている。
これは、もう性なのだろうか(笑)。
ただ安いものを選びたいわけではない。
必要な性能を満たしていること。
使う人が困らないこと。
そして、できるだけ長く使えること。
その条件を満たした上で、いちばん納得できる価格を探したい。
会社のお金だからといって、どこかに別の財布があるわけではない。
その原資は、スタッフ一人ひとりがお客様と向き合い、積み重ねてきた仕事から生まれている。
だから僕は、会社の買い物ほど、値札の向こう側まで考えたい。
安く済ませるのではなく、使ったお金を長く働かせる。
今回の選択も、そんな買い物になればいいと思っている。
最低5年、できれば7年
今回選んだMac miniとディスプレイも、最低5年は使いたい。
できれば7年。
2019年製のiMacが、2026年まで業務を支えてくれたことを考えれば、不可能ではないと思う。
もちろん、機械には個体差がある。
使い方にもよる。
OSやソフトウェアの進化に、いつまで対応できるかも分からない。
7年は、少し欲張りかもしれない。
無理ゲーの可能性もある(笑)。
それでも、買った瞬間の満足より、何年後かに、
「この組み合わせを選んでよかった」
と思える方がいい。
Mac miniと31.5インチディスプレイ。
これから、どんな仕事を支えてくれるのだろう。
ひとまず目標は7年。
その頃、僕は66歳になっている。
Mac miniより先に、僕自身の処理速度が落ちていないことを願いたい(笑)。

