誕生日と命日が同じということ

夕暮れの墓前で花束を持ち静かに佇む男性と桜の舞う風景 「日々とぬくもり」

🕊️ 前回のお話:第141話「春分の日という「境目」に思うこと」


一昨日は春分の日だった。

昼と夜の長さが同じになる日。
境目のような日。

そんなことを書きながら、母の墓と、そしてもう一つ大切な場所へ足を運んだ。

昨日の記事では詳しく書かなかったが、今日はその続きを少しだけ書いてみようと思う。


自分の誕生日と母の命日

明日は3月23日。

この日は、自分にとって少し特別な日だ。
自分の誕生日であり、そして母の命日でもある。

同じ日に、生まれた日と、別れた日が重なっている。

若い頃は、この事実をどう受け止めていいのか、正直よくわからなかった。
ただ「そういう日なんだ」と、どこか距離を置いていたような気もする。

けれど年を重ねるにつれて、この日が持つ意味を、少しずつ自分なりに考えるようになった。

春分の日、墓の前に立って手を合わせていると、不思議といろいろなことが頭に浮かんできた。

特別に思い出そうとしたわけではない。
それでも、ふとした瞬間に、過去の断片のようなものが浮かんでは消えていく。

そして思う。

自分は、こうして今ここに立っている。

小学校の卒業のときに、校長先生からもらった「今、ここ」という言葉。
あのときは深く考えていなかったけれど、この年になって、ようやくその意味が少しわかる気がしている。

過去があって、今がある。
そして、今が積み重なって未来になる。

当たり前のことだけど、普段はあまり意識しない。

だからこそ、こういう日があるのかもしれない。

心のどこかに…

あの日のことを思い返すと、ひとつだけ、ずっと心に引っかかっていることがある。

母は、自分の誕生日を待って旅立ったのだろうか。 もちろん、そんなことは誰にもわからない。 偶然と言ってしまえば、それまでの話なのかもしれない。 実際、母は最期まで混沌としながらも、どこか意識はあったように思う。 痛みを和らげるためにモルヒネも使っていた。

だから、はっきりと何かを待っていた、なんてことは言えない。 それでも。 ふとした瞬間に、「もしかしたら」と思ってしまう自分がいる。 それは、単なる後付けなのかもしれない。 意味のない偶然に、意味を見つけようとしているだけなのかもしれない。

でも、この問いは、時間が経っても消えることはなかった。 答えは出ないまま、それでもずっと心のどこかに残っている。 そしてたぶん、これからも消えることはないんだと思う。 だから今は、無理に結論を出そうとは思っていない。

ただ、「そうだったのかもしれない」と思う気持ちと、 「そうじゃないのかもしれない」という気持ちの、両方を持ったまま、 自分は「今、ここ」に立っている。

生まれた日と、別れた日が同じというのは、偶然なのかもしれないし、意味なんてないのかもしれない。それでも、自分にとってはどこか「循環」のようなものを感じる日でもある。

終わりと始まりが、同じ場所にあるような感覚。

一昨日の春分の日も、昼と夜が同じ長さになる日だった。

あの「境目」の感覚と、この日の意味が、自分の中でどこか重なっている。

だから、自分にとってこの時期は、少しだけ立ち止まって、今の自分を見つめる時間になっている。

何かを大きく変えるわけではない。
ただ、自分がどこに立っているのかを確認する。

それだけでも、十分意味がある気がしている。


あとがき

誕生日というのは、本来は祝われる日なのかもしれない。

でも自分にとっては、それだけではなく、少し静かな意味を持つ日でもある。

生まれたことと、別れたこと。

その両方があるからこそ、今の自分がいる。

そう考えると、「今、ここ」にいること自体が、少しだけ特別なことのようにも思えてくる。

これからも、この言葉と一緒に、歩いていこうと思う。

📘 次のお話:第143話「コーヒーのある日常に戻る」


プロフィール
こんにちは、自由きままなライフログを書いている おぷっぷ です。

家族として迎えたチワワの「オペラ」と過ごす日々を中心に、 日常のささやかな出来事や感じたことを “そのままの言葉で” ゆるやかに綴っています。

オペラはまだ赤ちゃんで甘えん坊。 ふっとした仕草や表情に、あたたかさを感じる毎日です。 そんな小さな相棒と過ごす時間は、季節の移ろいをしみじみと実感させてくれます。

このブログでは、
・オペラとの何気ない日常
・心がふっと動いた瞬間
・飼い主として学んだこと、悩んだこと
・生活の中で見つけた小さな喜び
などを文章と写真で記録しています。

“note to self(自分への小さなメモ)” のように、 未来の自分がふと振り返ったとき、 温かい気持ちになれるページを残したい。

そんな気持ちで、ゆるく書いています。 どうぞ気軽に読んでいってくださいね。
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