風のあとで

朝の光の中、湯気の向こうで丸く眠るオペラ ライフログ

🕊️ 前回のお話:第10話「コーヒーと風のあいだで」


風が止んだあと、部屋には静けさが残っていた。
机の上には、冷めかけたコーヒー。
オペラは、いつもの場所で眠っている。
何も特別ではない朝。
けれど、書き続けてきた日々のすべてが、この静けさに溶けていくようだった。


記録という行為

文字にすることで、過ぎゆく時間の中に小さなしるしを残してきた。
風や光、息づかいのような小さな瞬間。
それを拾い集めて並べるたびに、暮らしが少しずつ輪郭を持っていった。


変わらないもの、変わっていくもの

フォレスターも、家も、オペラも、少しずつ変わっていく。
それでも、変わらないのは“書くこと”と向き合う時間。
画面の向こうに広がる白い余白が、どんな言葉よりも静かに語りかけてくる。


ページを閉じる前に

振り返れば、風のように過ぎた十の物語。
どれも拙いけれど、確かに書いてきた。
そして今、その風が静かに遠ざかっていく。
けれど、それは終わりではなく、次の季節のはじまりの音でもある。


あとがき

書くことは、生きることに少し似ている。
今日を綴ることが、明日を迎えるための灯になる。

風のあとで、ページをそっと閉じる。
けれど、心のどこかではもう次の風が吹いている。


📘 次のお話:第12話「ぬくもりの中で」

タイトルとURLをコピーしました