コーヒーと風のあいだで

朝の光の中、湯気の向こうで丸く眠るオペラ 「日々とぬくもり」

🕊️ 前回のお話:第9話「灯のある場所で」


朝のカーテン越しに、光がゆっくり差し込んでいた。
いつもと変わらないリビング。ぬるめのコーヒーが湯気を立てている。
それだけの朝なのに、少しだけ空気が違って感じた。
湯気の向こうで、オペラが丸くなって眠っている。


コーヒーを淹れる音

ケトルの湯が静かに鳴く。
豆を挽く音、粉に落ちる湯の音。
湯気が立ちのぼり、部屋の空気が少しだけ甘くなる。
その香りの向こうで、風がカーテンをゆらしていた。


風のゆらぎの中で

オペラは日なたで眠り、光の粒をまといながら小さく丸まっていた。
その耳が風の音にぴくりと反応する。
ただそれだけの仕草に、なぜだか胸が温かくなる。
“生きている”って、きっとこういうことなんだろう。


カップの温度

カップを両手で包み込み、ひと口すする。
まだ少し熱い。けれど、それが心地よい。
遠くで犬の鳴き声がして、どこかの家のドアが閉まる音がした。
風がまた部屋に入り、カーテンをやさしく揺らした。


あとがき

風が過ぎても、残るものがある。
目には見えなくても、確かにそこにある。
コーヒーの香りが静かに消えていく。
僕はそっと息を吐いた。
「たぶん、今日は、よい一日でいてほしい」


📘 次のお話:第11話「風のあとで」

プロフィール
こんにちは、自由きままなライフログを書いている おぷっぷ です。

このブログは、今の僕の人生を言い表す言葉を置いておきます。

「山頂を目指す登山ではなく、森を歩く散策。」

目的地は決まっていない。

ただ、歩く。

風の音に耳を澄ませ、

鳥のさえずりに足を止め、

足元に咲く小さな花を見つける。

昨日は気づかなかった景色が、

今日はなぜか心に残る。

昔の足跡を見つけては、

「あの頃の自分は、ここを歩いていたんだな。」

と、静かに微笑む。

歩くたびに森の景色は少しずつ変わり、

歩くたびに自分も少しずつ変わっている。

だから、同じ道でも、

いつも新しい発見がある。

人生は、

山頂を目指して競い合うものではなく、

自分だけの森を歩きながら、
出会った景色を味わう旅なのかもしれない。

そして、このブログは――

人生という森を歩いて見つけた、小さな景色を残す備忘録。

未来の自分へ。

そして、いつか家族がこの森を歩く日が来たなら、

「あぁ、この人はこんな景色を見ながら生きていたんだ。」

そんなことが少しでも伝わったら、

それだけで十分。
ライフログ「日々とぬくもり」
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